那須町の道標
那須町には奥州道中や関街道(東山道)、原街道などが通り、街道に出るための脇道や、また那須温泉に向かう湯道、高湯山に向かう信仰の道など、古くからの道が多く通っている。その周辺の集落、道沿いには多くの塔碑をみることができる。 那須町から芦野地区の石仏調査報告書が発行されている。調査が丁寧で、碑文の配置まで気が配られているのがうれしい。「地区別石仏の特徴」という解説を設け、大字単位のエリアの状況、地域の信仰や風土を含めた特色がその塔碑建立とどういう関係があるかを解説してくれているのは、その地区について予備知識のない者にとって非常にありがたい。また「那須文化研究#19」の「那須の湯道を歩く−塔碑を訪ねて-」は、那須温泉に向かう各地にある「湯道」の路傍に立つ道標を調査した貴重な史料だ。
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