がりつうトップ > 那須野の唄とことば > 木挽き唄(板室本村)



木挽き唄(板室本村)


名称 木挽き唄 採取地 那須塩原市板室本村
種類
作業唄 文献 しもつけの唄 栃木県の民謡
歌詞

♪ハァー この山影には
     木挽きさんがいたよだが
 ハァー けさのヤスリな コリャ
     音がしたよな アーセッコン

♪ハァー 木挽きさんがよ
     奥山つないだよ
 ハァー 花の都にな コリャ
     縁がないよな アーセッコン

♪ハァー 大工さんより
     木挽きさんがにくい
 ハァー 仲の良い木(気)を コリャ
     ひきさばく アーセッコン

♪ハァー 山で泣くのは
     木挽きの子だよ
 ハァー よそで泣く子は コリャ
     あるじゃなし アーセッコン

♪ハァー 山ば焼けても
     山鳥ゃ飛ばぬ
 ハァー 飛ばぬはずだよ コリャ
     子がかわい アーセッコン

解説

いわゆる木樵(きこり)の人が木を切る作業中に、あるいは木を切り出して運搬中に歌う唄だ。文献によると採取先は板室本村の宿屋のおばあちゃんで、木場(板室だとキノコバか)に運び那珂川の水運でさらに下流に運ぶ際に船頭が歌った木流し唄、馬や牛で運ぶ際に馬方や博労が歌った馬追い唄も同じ人が憶えていた。きっと船頭や博労たちが宿屋に泊まって、夜の宴で披露していた唄をいつしか憶えてしまったのだろう。
セッコンセッコンという斧の響きが山にこだまする音が聞こえてくるようだ。


那須野の唄とことば

那須野の道に戻る

那須野の道標に戻る

がりつうトップに戻る