芦場新田の幼稚園の前に、大きな塔碑が建っている。その台座には「左ハ玉生　右ハ大宮」とあり追分であったことが分かる。この地点は、日光北街道から会津西街道大宮通りが分岐する地点と考えられる。日光北街道は会津西街道の高徳から大田原に至り、奥州道中に接続する道である。 また、会津西街道大宮通りは今市宿で終点とせず、氏家宿阿久津河岸まで荷物を運ぶための延長ルートで、日光北街道と同じルートで高徳から芦場新田まで来て、この道標で分岐し、泉、大宮、大久保、押上、長久保、氏家馬場今宮神社を通る道だ。

石碑の隣に折れた石柱が置いてあり、現在建っている石柱と同じ文字が刻んである。これがオリジナルで、今建っているものはレプリカなのか？

本来の日光北街道の道筋は、現在の街道より斜め左手に入り、２軒の敷地内を通って芦場神社の参道を横切り、幼稚園裏を通る山際の道だ。この日蓮宗の題目塔の道標もその古道沿いの丁字路にあった可能性が高い。
（2006.12撮影）