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東関根の馬頭観音の道標

正面


名称 東関根の馬頭観音
所在地
那須塩原市東関根 愛宕神社石仏群
造立年月日 文化7年(1810)4月 経緯度

北緯36度54分9秒,東経140度0分17秒

形状(高・幅・厚)   文献  西那須野町の宗教史
銘文

[正面] 
     馬頭観音

[正面台座] 
      東関根村      
    女人     講中

[右] 
    文化七庚午歳

[右台座]   
 右  
  な春ゆ   
      道    
  志緒沢

[左]
      四月吉日

[左台座]
   左 
   波堂知

備考

この林は火伏せの愛宕さまが祀られている鎮守の森で、石仏はもともとからここにあったものだと言われているが、道標になっているこの馬頭観音はどうなんだろう。ここは二十三夜塔や火防安全の地蔵など、女性の講集団の集会場所で、毎年4月23日にお祭りがあるとのこと。かつては例祭日には奉納相撲が執り行われ地区の信仰を集めていた。

東関根の愛宕神社は慶長年間(1596〜1614)の創立と伝えられる。境内は鳥居はなく小さな祠があるだけである。言い伝えではご神木を伐採したために村中が火災にあったとか、ご神木を伐ると火事が出るといわれている。

道標の文字はくずし字で書かれており、右は那須湯、塩沢(現在の板室温泉)、左は波立と読んだがどうか?右の那須湯、塩沢はここから20キロ程離れた温泉地、左は6キロ程離れた村だ。この道標は元々どこにあったものなのだろう?

塩沢に出るルートは波立を経由する高林街道を通るのが一般的と思える。東関根から分岐するなら蛇尾川を渡って北上する「波立道」と、蛇尾川を渡らずに槻沢を通って北上する「たつみち」の分岐だろうか。

波立には大田原藩主の旅の安全を祈る 「城主安全碑」 があり、 板室温泉神社の境内には大田原藩主が寄進した石灯籠がある。大田原藩主一行が塩澤の湯を訪れる際に、石林からここ東関根、波立村を通って高林街道を百村、塩澤に出掛けていたのではないか。また、逆に大田原藩の領地だった波立の人たちが大田原へ普請に向かうのが「右 はったち」の道だったのかもしれない。(2010.09.25撮影)


台座左面
台座右面

所在地地図


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