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くるわことば・遊廓語・盛り場ことば

遊廓内の専門用語、色街、盛り場の言葉を集めてみた。昔の小説の風俗描写に出てくるこれらの言葉は、当時にしてみれば当然知れたことだったのかもしれないが、今となっては意味不明な言葉が多い。



   あ行
見出し語
文字表記
意味 (出典)
 あいじょう  逢い状 置屋から揚屋へ芸娼妓を呼ぶ時の呼び出し状 (栞)
 あいまいや  曖昧屋 正業として料理屋や宿屋の看板を掲げながら、副業に婬売り婦を置いて売春業を営むようないかがわしい店のこと 曖昧宿、曖昧茶屋(失)
 あおせん  青線 赤線の周辺地域で飲食店の営業許可だけで事実上売春を行う地域が出現し、これを青線と呼んだ。
 あかしばな  明し花

芸娼妓と客室で一夜を明かす時に附ける代金 (栞)

 あかせん  赤線 赤線はそれまで色街として公に認められていた「遊郭(貸座敷免許地)」が、いったんGHQにより廃止された後、集娼の必要性を感じた当局が懇願し新たに設 けることを許された事実上の公娼地区の俗称である。貸座敷免許地は全国で550ヶ所ほどであったが、赤線はその倍であったといわれている。従来の遊郭地区 だけでなく半ば公のものだった私娼街を格上げするケースが多かった。1956年売春防止法が成立し、1958年公娼地域としての遊廓の歴史は幕を閉じるこ とになる。
 あがりばな  上り花 お茶 (栞)
 あげや  揚屋 置屋から芸妓または娼妓を呼んで遊ぶ所で、料理は仕出し屋から取る (栞)
 あしさすり  足擦り  下等女郎 (鬼)
 あたりめ  あたり目  するめ(ほしいか) (栞)
 あつかいせき  扱席 東京でいう検番のことで、取締事務所といったような所 (栞)
 あるさろ  アル・サロ アルバイト・サロン。昭和20年代半ば、素人の女性という 触れ込みで女性が客の飲食の相手をする店。現在で言うキャバクラ、主に関西。全国に200店舗ほど出来、赤線が廃止された昭和33年頃にピークを迎えた。
 いうくゎく  遊廓

ある定められた一廓に、貸座敷、娼妓藝芸者、待合、料理店等の集合している遊里 (栞)

 いかせぎ  居稼ぎ 芸娼妓が抱え主の家で客を取って稼ぐこと (栞)
 いちげん  一現 関西方面に在る一流以下の貸席(揚屋)で、ふりの客でも揚げる家。一現茶屋(いちげんちゃや)ともいう (栞)
いちげんのきゃく  一現の客 紹介者もないふりの客 (栞)
いちまいかんさつ  一枚鑑札 芸妓なら芸妓のみ、娼妓なら娼妓のみの鑑札を一枚しか持っていないこと (栞)
 ゐつづけ  流連 同一妓楼に一日以上泊まっている事 (栞) りゅうれん
 いっとうにひ  一盗二婢 「一盗二婢三妾四妻」の略。色事で面白いのは、一に他人の妻に手をつけること、二に下女と寝ること、三は妾、四は妻で、要するに妻が一番つまらないということ
いっぽんになる  一本に成る 小藝妓から大芸妓になること (栞)
 いんだら  いんだら 生まれついての淫乱 (鬼)
 うちかけ  裲襠 昔女官か殿上人の上着だったが、今ではほとんど娼妓の専用物のような形になっている (栞)
 うちげいしゃ  内芸妓  自家で抱えておく芸妓 (栞)
 うつりかえ  うつりかえ 季節の変わり目に衣替えをする祝い (栞)
 うま  馬 勘定が足りなくて、銭算段に出て行く人に楼主側から付いて来る人 (栞)
 うまけいれい  馬敬礼 男の一物が立派なことを馬なみ、馬敬礼は馬が敬礼するほど立派なこと(失)
 うらをかえす  裏をかえす 同一娼妓へ二度目に通うこと (栞) 裏をかえしてね、とはもう一度来てね、の意味。客側は、裏をつける、と言う
 えす  エス 海軍の隠語で芸者のこと シンガー(singer)のSか?芸者遊びを「エスプレー」といった
 えて  えて 猿のこと 猿=去る で縁起が悪いので言い換える (栞)
 えんじろう 艶二郎 自分を色男だと思っている客(失)  山東京伝の黄表紙「江戸生艶気樺焼(えどうまれうわきのかばやき)」の主人公から
 おいらん  花魁 娼妓を総称した代名詞 上方式というところも (栞)
 おおさかしき  大阪式 通例客の廻しを取らぬことをいう (栞)
 おおびけ  大引け 午前二時以後 (栞)
 おきまり  御定り 標準、または並という意味で、どこの遊廓でもこの御定りが一番勉強している(栞)?
 おきや  置屋 芸妓または娼妓を抱えて置く家 (栞)
 おくりこみせい  送り込み制 関西方面に多く、置屋は置屋、揚屋は揚屋と各専門的に営業しているところで、娼妓は置屋から揚屋に送り込まれていくのでこう言う (栞)
 おさかづき  お盃 東京でいう「御挨拶」のこと (栞)
 おざしき  お座敷 客席のこと (栞)
 おざつき  お座付き

芸娼妓がお座敷に上がること

 おしし  おしし 毛深い淫乱な女(失)
 おしょく  御職 その家の首席花魁をいう。もともとは 江戸吉原遊郭だけでの名であった。玉数から、売上からとさまざま (栞)
 おしゃく  御酌 関西方面で半玉(小藝妓)のことをいう (栞)
 おちゃ  お茶 女のお秘所 (鬼)
 おちゃわん  お茶碗 女のお秘所に毛がないこと (鬼)
 おちゃをひく  御茶を引く 客が一人もない日のこと (栞)
 おちょぼ  おちょぼ 関西方面の言葉で、見習いのの少婢 (栞)
 おとけいせい  男傾城 女の遊び相手をする男 若いつばめ、ホスト(失)
 おとりめ  お鳥目 銭のこと (鬼)
 おなおし  御直し 時間が切れて次の時間を約束すること (栞)
 おひけ  お引け 各寝室へ引取ること (栞)
 おひろめ  おひろめ 芸妓がその土地へ初めて出た時に、待合や茶屋に挨拶して歩くこと (栞)
 おふれまい  おふれまい 宴会のこと (栞)
 おもらい  御貰い 客席へ出ている最中に、中座して他の客席へ呼ばれていくこと (栞)
 おやくそく  御約束 御座敷の先約をしてあること (栞)
 おんせんまーく  温泉マーク

昭和20年代後半から流行した連れ込み専門の旅館。屋根の上などに温泉の地図記号のネオンサインを揚げていたのでこの名がある記号をクラゲに見立て「さかさクラゲ」ともいう(消)

     


   か行
見出し語
文字表記
意味 (出典)
 かげま  かげま 徳川時代に存在した男娼のこと (栞)
 かげみせ  陰店 表に店を張っていずに、くぐりを這い入って、表から見えないところに店を張っていること (栞)
 かしざしき  貸座敷 芸娼妓の置屋、揚屋、または兼営の家を総称したもの (栞)
 かしせき  貸し席 関西方面の言葉で、御茶屋または揚屋をいう。芸娼妓を揚げて遊ぶ家で、料理は仕出屋から取る。本茶屋、一現茶屋、おやま茶屋等の別がある (栞)
 かしのしき  貸しの式 假視の式とも書く。島原で行われ、太夫の置屋から揚屋へ貸す意味も含んでいるが、客への御目見えが主眼である。太夫が代わる代わる挨拶をして、杯をほす真似をして引下がる (栞)
かすとりよこちょう カストリ横町 カストリ焼酎のような粗悪な酒を飲ませる飲み屋が軒を連ねる横町。戦後、正真な酒やビールのなかった頃、カストリ焼酎は庶民が飲める唯一の酒だった。カストリ焼酎は別段体に悪い酒ではないが、戦後はこれに不純なアルコールを混ぜたものを売っていた。
 かみをはる  上を張る 御職から二三番目までの花魁のことをいう (栞)
 かむろ  かむろ

花魁の少婢 (栞)

 からすまる  からすまる いんだら 生まれついての淫乱 (鬼)
 からだま  空玉 相方以外の娼妓に玉をつけること (栞)
 かりゅうびょう  花柳病 現代で言う性病のこと。芸者・遊女らが客を取る花柳界に多かった病気なのでこの名があったが、戦後は性病というようになった。
 ぎふ  妓夫 ぎふた ともいう。貸座敷の客引き (栞)
 ぎろう  妓楼 女郎屋、遊女屋
 ぎょくだい  玉代 揚代、花代、線香代とも (栞)
 けころ  蹴転 冷やかしを上手に廓へ送り込んだ客 (鬼)
 けしょうもの  化粧者 遊女 (鬼)
 げんじな  源氏名 本名でない娼妓の妓名 (栞)
 ごあいさつ  御挨拶 御座敷中の妓に、他から口が掛かってきた場合、ちょっと其の御座敷に御挨拶に行くこと。関西では御盃という (栞)
 こうしょう  公娼 娼妓とも花魁ともいう 娼妓の鑑札を持っている女 (栞)
 こかたや  小方屋 第二種貸座敷のことで、芸娼妓置屋のこと (栞)
 こどもしゅ  子供しゅ 芸妓または娼妓のことをこう呼ぶことがある (栞)
 ころび  転び 芸もなく客と寝る専門の芸者(失)
     

   さ行
見出し語
文字表記
意味 (出典)
 さんまいどおし  三枚通し 三人の娼妓の中から一人の相方を選び、他の二人は接待の女中役を演じる仕組み (栞)
 じかんせい  時間制 時間花制とも。一時間いくらで客を遊ばせる仕組みで、この場合には廻しを取らないことが多い (栞)
 しきりばな  仕切花 何時から何時までの玉代が如何程、という具合にして時間で仕切って遊ばせる制度 (栞)
 ししょう  私娼 密淫売のことで、だるま、草餅、ごけ等というところもある (栞)
 しちさん  七三 玉代の抱え主と芸娼妓の分配割合。四六、分け、丸抱え 等 (栞)
 しぶりごぼう  しぶり牛蒡 不能の客 (鬼)
 しま  島 大阪では遊廓のことを島という (栞)
 しもゆ  下湯 芸娼妓が局部を消毒すること (栞)
 しゃくふ  酌婦 酒の相手をする女、またはそれを装う淫売婦
 しやごま  しやごま 娼妓特有の結髪の仕方 (栞)
 しゅくば  宿場 遊廓のように集娼制になっていずに町の所々に女郎屋があること (栞)
 しょかいのきゃく  初回の客 最初に来た客 (栞)
 しらせる  知らせる 御座敷の口をかけること (栞)
 じんすけ  甚助 焼きもち焼きの客(鬼)
 しんぞう  新造 花魁の少婢、または見習い、下働き (栞)
 すそびんぼう  裾貧乏 淫乱 (鬼)
 すみかえ  住みかえ 他の抱え主のところに住み替えること (栞)
 ぜげん  女衒 女を売るのを職業にしている男 ヒモ、ジゴロ
 そそ  そそ 女のお秘所 おそそ。 裾(すそ)の下からか (鬼)
 そうばな  総花 相方以外の花魁全部に出す祝儀 (栞)
 そとげいしゃ  外芸妓 他家で抱えておく芸妓のこと (栞)
     

   た行
見出し語
文字表記
意味 (出典)
 たいこもち  太鼓持ち 幇間、男芸者 (栞)
 だいのもの  台の物 通し物。単に台ともいう。 (栞)
 たたきわけ  叩き分け 廓と自前の取り分を五分五分に分けること
 たてひき  たて引 芸娼妓がその客の勘定を立替えること (栞)
 たなばた  七夕 たまにしか来ない客(失)
 たま  たま 芸妓または娼妓を一つの玉に例えた言葉 (栞)
 だゆう  太夫 花魁の最上位の位 (栞)
 ちっぷ  チップ 祝儀、または心附け (栞)
 ちゃぶや  チャブ屋 表向きは料理屋で、裏では曖昧屋を営む店(失)
 ちゃや  茶屋 大阪方面では揚屋または貸席のことをいい、東京方面では主に引手茶屋のことをいう (栞)
 ちょんのま  チョンの間 遊廓で、行為が終わったらとっとと客を帰す制度。戦後は赤線で、店を閉じる午後11時前に短時間で済ませるセックスのことをいった(失)
 つつみぎれ  包み切れ 売り切れ (鬼)
 とうきょうしき  東京式 廻し花制のこと (栞)
 とおしはなせい  通し花制 客の廻しを取らずに、一人の客に一人の娼妓が附ききりでいること (栞)
 とおしもの  通し物 客席に出す酒、肴、茶菓の類。台の物ともいう (栞)
 とおで  遠出 客と共に遊廓外に出て歩くこと (栞)
 とき  時 かつて客と花魁とに「時」を知らすために拍子木を打っていたが、当時の遺習が昭和初期になっても残り、まんべんなく客の廻しをとるよう、また他に間違い等の起こらぬよう警告用に拍子木を打った (栞)
とくしゅいんしょくてん  特殊飲食店 昭和21年の「公娼廃止令」により、いわゆる「売春」を大っぴらに行うわけにはいかなくなり、酒肴品を出し、あくまでも本人の自由意志による営業(?)という形をとらざるを得なくなった。お上の方も、これらの地域に限っては、目をつぶりましょうと、営業を認められたのが「特殊飲食店」である。(失)
 としま  年増 二十歳以上四十歳以下の、やや年取った女 (栞)
 とめせい  止め制 留め花ともいう。または泊め花と書く所もある。通し花とほぼ同様で、他の客へやらないための足止め料 (栞)
 とりや  鳥屋 梅毒に感染した遊女の養生所 (鬼)
 とりやぎ  鳥屋妓 病気、梅毒で療養中の遊女 (鬼)

   な行
見出し語
文字表記
意味 (出典)
 ないしょ  内所 抱え主 (栞)
 なか  仲  北廓(ほくかく)ともいう 吉原の異名 (栞)
 なかどん  なかどん 仲居、やり手または小母さんともいう (栞)
 なじみきゃく  馴染客 同一娼妓に三度以上通った客 (栞)
 なじみばな  馴染花 初回の客でも馴染花を付ければ、馴染と同一待遇を受けられる (栞)
にかいまわり  二階廻り 二階で働く人 (栞)
にまいかんさつ  二枚鑑札 一人の女で芸妓の鑑札と娼妓の鑑札とを同時に二枚持っていること (栞)
にんぎょうくい  人形食い 顔が良ければすぐ手を出すジゴロ(失)
 ぬきみ  抜き身 男の一物が立派に張り切っている状態のこと。鞘から抜いた刀の姿をなぞらえている(失)
 ねびき  根曳き 身代金を代わりに払って請け出すこと。落籍。身請け。
     

   は行
見出し語
文字表記
意味 (出典)
 ばいしょうふ  売笑婦 =売春婦
 はくじん 伯人 島原でいう花魁(おいらん)の一種で、太夫(だゆう)の次位に位するもの (栞)
 はこ 三味線のことであるが、世間では芸妓のことを箱と言っている (栞)
 はつみせ 初店 娼妓が初めて店に出て客を取ること (栞)
 はなだい 花代 玉代、線香代と同一意味で、芸娼妓の揚代のこと (栞)
 はなまち 花街 「かがい」とも読んだ。芸者屋・遊女屋・料理屋などが集まっていて、遊興のために人の集まる街のことで色街、花柳界ともいう 戦前は各地方に花街があり、華やかなものだったが、昭和33年の「売春防止法」の実施によって、すっかり寂れてしまった(消)
 はりみせ 張店 娼妓が表店に並んで店を張っていること (栞)
 はんぎょく 半玉

小芸妓のことで、東京では御酌(おしゃく)とも半玉ともいう。関西では舞妓(まいこ)と言っている。所によっては二つ一(ふたついち)ともいう (栞)

 ぱんま  パンマ 昭和30年代、温泉地でもぐり売春をする女性を言った。「パンパン」と「あんま」の合成語(失)
 ひきつけ  引きつけ 応接間 (栞)
 ひきてじゃや  引手茶屋

貸座敷へ客を案内するところで、芸妓を揚げて騒ぐところだ。ただしッ子へ娼妓は呼べない。茶屋から行った客が貸座敷で消費した金は全部茶屋が引き受ける (栞)

 ひけ  引け 十二時過ぎのこと (栞)
 ひだりづま  左り妻 芸妓のこと (栞)
 ほうかん 幇間 たいこもち、男芸者のこと (栞)
 ほんじゃや 本茶屋

主に関西方面でいうことで、紹介者のない客は揚げない家、いわゆる一、二流の揚屋または貸席、御茶屋等のこと。芸妓、娼妓を呼んで客を遊ばせるところ (栞)

 ほんべや 本部屋 花魁の部屋のことで、居稼ぎ制の家に限って在るもので、廻し部屋のある家に限って、本部屋と廻し部屋とに分けておく。ただ単に部屋とも言うことがある。箪笥、鏡台、茶箪笥、長火鉢等が置いてあって、いかにもなまめかしい女の部屋らしい感じが漂っている (栞)
     

   ま行
見出し語 文字表記 意味 (出典)
 まいこ  舞子

小芸妓のことで東京では半玉、他地域では二つ一、八分、御酌などと呼ばれる (栞)

 まげだい  曲げ代 玉代、花代、揚代と同義 (栞)
 まだはな  まだはな 年をとってもなお盛んで色気のある芸者(失)
 まちあい  待合 客が芸妓を呼んで遊ぶところ。料理は仕出し屋から取る (栞)
 まわしせい  廻し制 廻し花制とも。一人の娼妓が同時に二人以上の客を取って、順次に客から客へ廻って歩くこと (栞)
 まんた  まんた 甲種娼妓のことで、送り込み制をいう (栞)
 みせがり  見世借り 独立した芸者が、以前の置屋に名義を借りて商売すること(失)
 みづてん  みづてん 三流の安芸妓のことで、相手を選ばずに転ぶの意 (栞)水転、不見転
 みみいれ  耳入 芸娼妓が御座敷中に他の客からお貰いの口が掛かってくること (栞)
 むらさき  むらさき 醤油 (栞)
 めかけ  妾 本妻以外に養い、愛する女のこと。「目をかける」ところから。明治時代「妾をかこうのは男の甲斐性」といわれた(失)
 もんび  紋日 遊廓の祝日のことで、芸娼妓が紋付きを着て客席に出たことに始まる。盆、正月、移りかえ、鳥の日、馬の日等、土地所により異なる (栞)
     

   や行
見出し語
文字表記
意味 (出典)
 やかた  屋方 館とも書き、関西の置屋のこと (栞)
 やりて  やりて 仲居、小母さん (栞)
 ゆな  湯女 湯治客に春を売っている私娼 (栞)
 ようきゅうてん  楊弓店 娯楽用の弓を使って的を射る楊弓は江戸時代からさかんになった。楊弓店は明治時代には浅草・奥山を中心に七十軒もあった。しかしこちらは射る的がちょっと変わっていた。矢取女が手とり足とりからだをすり寄せ楊弓を教えてくれた。後に楊弓も教えずにからだをすり寄せるだけの矢取女が現われることになった(失)
 よそいき  よそ行き 関西の言葉で遠出に同じ (栞)
     

   ら行
見出し語
文字表記
意味 (出典)
 りょうりや  料理屋 東京の料理屋はたいてい芸妓が這入るが、大阪の料理屋へは芸妓はほとんど這入らない (栞)
 ろうかとんび  廊下鳶 相手の妓に嫌われていて、なかなか部屋に来てもらえず廊下をうろうろする客
     


   わ行
見出し語
文字表記
意味 (出典)
 わりどこ  割床 一つの部屋に二組以上の客を寝かすこと(栞)
 わりへや  割り部屋 廻し部屋のこと(栞)
     
(栞)「全国遊廓案内」日本遊覧社,昭和5 「遊廓詞のしをり」より (失)「失われた言葉辞典」平凡社
   符号
10
                   

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