会津地方と江戸を結ぶ街道の一つで、山王峠越えの会津西街道と、峠の明神を越える奥州海道、あるいは那須岳の山麗台地を通る原街道との間を通ることからこの名で呼ばれる。かつて下野側からは「会津通り・会津道」と呼ばれていた。

大峠越えのルートはもともと存在したが、当時、那須地方の住民と会津の問屋から、道路開削の願書が盛んに出ており、また、会津藩の廻米は会津西街道と白河通り（奥州海道・原街道）で合わせて11〜12万俵で、6〜7万俵の積み残しがあり、藩財政に支障をきたしていて、大峠越えルートの正式な開通が待たれていた。天和3年（1683）日光大地震により五十里湖が出現し、会津西街道の交通が途絶える。会津藩は尾頭峠越えの高原通り、塩原通りの改修を急ぐとともに、会津中街道の建設を急がせた。元禄9年(1724)には会津藩主保科正容の参勤交代にも利用され、また那須地方と奥会津地方で信仰される白湯山講中、会津地方との交易、茅葺き職人の出稼ぎの道として明治期まで往来は続いた。

享保8年（1723）の大洪水により五十里湖は決壊、会津西街道が復活し、戊辰戦争による略奪と焼討、明治24年の東北本線、明治37年の磐越西線の開通によりその存在意義を失った。

乙畑〜上石上
ALPSLAB routeを使ったルート再生マップ

中峠の観音像

■■木沢
日暮坂
見下坂
日暮瀧
上天秤坂
下天秤坂
平川ハラ（廣河原）
甲石
奥州駒返し坂
山神（不明）
カニサワ峠（から澤峠）
カラ沢（から澤）
観音沼
觀音
新関